『町の魅力』教えて神田さん!

 町の皆さんからお寄せいただく声に、私なりの解釈でお答えするシリーズの第2回です。

今回は、玖珠町の魅力について。

玖珠町の魅力について、どうお考えですか?

多くの方がお気づきの通り、玖珠町は魅力に溢れています。

 豊かな自然、質の高い農作物や加工品、アクセスの良さ、四季の素晴らしさ、素晴らしい歴史や文化、町の中心にそびえる不思議な山・伐株山(メサ台地)など、他にも魅力に溢れています。

 また、日本で最も小さな城下町(久留島藩)であり、童話の里での町づくりやホッケーの町、など「特色のある町」を生み出すための取り組みもあり、とても住みやすく暮らしやすい町といえます。

 私自身、東京から地元(生まれは日出生)に戻ってきて「こんなにも暮らしやすいのか」と感じているところです。

魅力ある町が、過疎化に向かう現実をどう考えますか?

町の魅力(価値)の有無や大小と、それが「認知されているかどうか」は分けて考えなければなりません。

そのためには、次の部分が大事になります。

  • ビジョン・・・長期的な展望、どんな町にしていくかという構想
  • マーケティング・・・長所と短所の明確化や、他地域との差別化を図るポイントなど
  • 戦略戦術・・・短中長期で具体的にどう動いていくか、どこに資源を集中するか
  • 営業活動・・・町内外の人々に何をどう伝えていくか

 他にもあるでしょうが、民間事業(企業や店舗)では、これらが「死活問題」です。

 なんとなく進めていては、なんとなくにもなりませんので「緻密な考察」が必要になると考えています。

魅力を増やすことについてはどうですか?

まず「時代が大きく変化している」ことを認識して、この流れはますます加速することを肝に銘じる必要があります。

 例えば、インターネットが普及したことで、いつでも誰でも「比較」することができるようになりました。

 簡単に「〇〇と〇〇を比べる」ことができる時代では、次のことが重要です。

  • 「どこにでもあるもの」は、都市部の大資本が有利
  • なので「玖珠にしかない」ものに目を向けて、特化していくことが重要
  • また、SNSなどで人の距離感が近くなっている
  • なので、どんな小さな「不具合や短所」もすぐに拡大する
  • 逆に「有益で興味を惹くこと」もあっという間に広がる
  • それらを踏まえて、方向性を決めることが大事

これらを踏まえると

戦略的な情報発信

はとても大事なると考えます。またこれらについて町民の方々が「考える場所」も必要で、そのためにも「教育や研修」は大事になるでしょう。

 上手に進めている他の自治体を参考にし、玖珠町独自の施策を町全体で考えることが重要です。

どこか具体的な事例を教えてください。

 大分県でいえば、豊後高田の「昭和レトロ」を中心とした取り組みは有名です。

 豊後高田の持つ魅力や特色を生かすだけでなく、他地域の人々に認知してもらうための取り組みなど、全国的に見ても「成功事例」と言えると思います。

 他にも、徳島県上勝町では「葉っぱ」に着目して、都市部の高級料亭などを相手にした、ビジネスモデルとして確立しています。

 町を挙げて取り組み、高齢の方もIT端末を駆使して、しっかり「稼げるビジネスモデル」を構築しています。

静岡県熱海市も有名です。

右肩下がりだった観光業を、官民一体となって取り組んで、奇跡的な回復を見せています。

 他にも「改革を成功されている自治体」はたくさんあり、これらについて研究することは有効だと考えます。