『給食費無料化』教えて!神田さん
町の皆さんからお寄せいただく声に、私なりの解釈でお答えするシリーズの第3回です。
今回は、私自身が「取り組むべき施策」として掲げている「給食費の無料化」についてです。
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給食費の無償化は魅力的ですが、実現可能ですか?
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無料化を実現するにあたって、越えなければいけない「ハードル」はいくつかありますが、一番は「予算」つまりお金の部分です。
実際に玖珠町で「給食費無料化」を実現するには、概算で5,800万円(幼稚園・小学生・中学生)の予算が必要になります。
現在の玖珠町の収支内容において、この予算を「はい、どうぞ」と出すことは難しいと思います。
となると実現のためには次の2つの方法を講じなければなりません。
- 予算を自ら作り出す。
- 予算を外から持ってくる。
この2つに取り組み、実現することで
- 「子育て世代」の皆様には、毎月の支出が軽減されます。
- 必要なお金を教育に必要な他の経費に回すことができ、家計のやりくりに貢献できます。
- 育ち盛りの「子どもたち」においしい給食を提供でき、地産地消を推進させ「食育」の重要性を学んでもらい、未来を担う子供たちを全面的に支えることができます。
- 給食費の集計や回収業務など、学校や行政の負担が軽減できます。
- 子育てしやすい環境づくりに向け、町の支援への第一歩がスタートできます。
これらのことを踏まえて「できるか、できないか?」ではななく「どうすればできるか?」を考えたいと思います。
予算をつくり、必ず実現への舵を切ります。
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理想だけでは実現できません。具体的な方法は?
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1番のハードルとなっている「予算」について、2つの面から考えます。
実現に向け「予算」を自らが作り出します!
町の収入(歳入)にはいろいろなルートがあります。
例えば、町税、繰越金、地方交付税、国県支出金、町債(借金)などであり、玖珠町は歳入の70%以上を国に依存しています。
その中で「ゼロから新たに生み出す」という視点で考えると「ふるさと納税の活用」を考えたいと思います。
ふるさと納税とは?
「ふるさと納税」とは、日本における「寄附金税制」の一つで、納税者が地域・使用目的を選んで「納税(寄付)」することにより、税制面で寄付者は控除対象となります。
また自治体より「返礼品」を設けており、魅力の1つとなっています。
この制度を使い「ふるさと納税額(昨年は5,409万円)」を増やせば「給食費の無料化」を視野に入れた独自の財源が確保できます。
具体的な施策として
- ふるさと納税について、町民の方々の認知度を上げる(町民全員が営業マンとなっていただく)
- 町外の玖珠町出身者への営業活動(故郷からの思いを届ける)
- 町外に向けて積極的に情報発信する(ウェブやメディアの利用)
- ブランド力の強化(玖珠町にしかないモノを作り出す)
- そのための町民向けの研修者や勉強会(オンラインも可能)
- 「玖珠町ボランティアネットサポーター」や「親善大使制度」を創設し、SNSなどを通じて情報共有発信を行い、町の魅力・支援をPRしていく。
※ 官民の垣根を越えた「プロジェクトチーム」を作っても面白いかもしれません。
いずれにしても町内外の「知恵と工夫を集めること」が大事だと考えます。
予算獲得に補助金を
1.防衛予算へのアプローチ
玖珠町と関係が深く、強固な信頼関係を有する「防衛省」の補助金を町の施策に活用していきます。
玖珠町には「 陸上自衛隊玖珠駐屯地 」があり、これまで町も長きにわたって「国の防衛」という重責を担ってきた歴史があり
自衛隊員とご家族の方々(町の人口の1割)が「町の経済・購買力」を支えてくれていることも事実であり、多くの方が駐屯地で働かれていて、国の防衛を担っていること
ということを忘れてはなりません。
そこで、国に対して町の政策推進に必要な経費を防衛省との太い絆とパイプを活用し、要請し手当することも、視野に入れてます。
2.人口へのアプローチ
国や県から受け取る予算は「人口」が大きく関係します。
その中で大事になってくるのは
- 実際の人口を維持、増加させる取り組み(人口対策)
- 県や国に報告するための現人口の正しい把握(国勢調査など)
この中で、2つ目の調査を踏まえて、直ちに取り組むことができます。
実は、国勢調査の意味と価値、それが町に何をもたらすのかについて、あまりご存じない方も多いのではないかと思います。
玖珠町を気に入り、玖珠町に住み、玖珠町で日々生活している人がたくさんいらしゃることを嬉しく誇りに思いますが、町としてその数を「正確に把握」し、そのニーズを的確に把握していかなければなりません。
※ 人口が1名流出すると町の歳入が60万円消えます。
国勢調査の際には、役場の皆様が対策を練り、打ち合わせを重ね、調査員の方と協力しながら、少しでも町の税収が増えるよう取り組まれています。
私自身もその現場に立ち会ったことがありますが、1軒また1軒と足を運び集めたデータを、何千何百とまとめる作業には、本当に頭が下がります。
彼らの調査業務が少しでも効率化でき、生産性が向上するように「町全体でこの調査に取り組むこと」が大事だと考えます。